さっぽろ雪まつりのあの雪像の作り方って知ってる?

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毎年2月に行われる「さっぽろ雪まつり」は毎年大盛況!冬に行われる催し物の中でも抜きんでた人気を誇ります。中でも大通公園に配置される大雪像は圧巻の迫力と美麗さを放ち、観光客を魅了します。

あの大雪像を誰がどのように作っているのか、また、まつりが終わった後どうなるのかも気になりますよね。今回はさっぽろ雪まつりの雪像の作り方やその後について調べてみました。

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雪像は誰が作ってるの?

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大雪像は自衛隊が制作

さっぽろ雪まつりの立役者は北海道を拠点に活動している陸上自衛隊部隊・第11旅団の皆さんです。1955年(第6回)の雪まつりで高さ11mのマリア像を制作したのを皮切りに、まつりの顔とも言える大雪像の制作を自衛隊が担当することになりました。重機の貸与や雪の運搬も自衛隊主導で行っています。今では世界的にも有名なイベントとなったさっぽろ雪まつりですが、自衛隊の協力があって成り立っているんですね。

札幌市民も雪像作りに参加

札幌市では市民が気軽に雪像制作に携われるよう、第38回(昭和62年)から市民参加を募るようになりました。公開抽選会で選ばれた市民グループは技術講習会で雪像制作に必要な技術や知識を習得し、本番に臨みます。

近年では大通会場に並ぶ200余の雪像のうち約半分が市民制作の小雪像となっており、イベントを盛り上げようとする地元の方の情熱が伝わってきます。像はその年のトレンドを反映したものや地元スポーツチームのマスコット、初音ミクをはじめとする人気キャラクターなど多岐にわたります。

自衛隊による雪像づくり風景

雪像の作り方

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1.足場を組む

迫力ある大雪像群を作るには長い期間が必要なので、前年の12月から作業を開始します。雪像を作るスペースの外側に、建築現場などで使われる足場をコの字型に組んでいきます。

2.雪の運搬

お正月休みが明けたら降り積もった雪を市内や近郊から運んできて土台を作ります。雪像は計200基以上になるので必要な雪量は5tトラック6500台分にもなるんだとか!雪の運搬だけでも 1週間以上かかるそうです。

雪像制作には降り積もった新雪を使います。除雪された雪には融雪剤や不純物が混じっているので内部から解け出してしまい、雪像が倒壊する恐れがあります。そのため、不純物が入っていない新雪を離れた場所から運んで来るんです。

3.雪の塊を作る

運搬が終わったら雪を固める作業に入ります。雪が崩れないように外周をコンパネ(コンクリート打設の型枠に使われる合板)などの丈夫な板で囲い、その型枠の中にクレーン車で雪を積んでいきます。溢れる程度に詰め込んだら上から踏み固め、十分に雪が固まった段階でコンパネを外していきます。

4.雪像の当たりを付ける

当たりとは完成図をもとに大まかな掘削部分を決め、目印をつけていくことです。雪の前後・左右・上部にカラースプレーで当たりを付け、削り作業をスムーズに進められるようにします。

5.荒削りと化粧雪を貼る作業

雪の上から順に荒削り作業を行っていきます。削りすぎてしまった時は雪に水を適量混ぜてシャーベット状にし、補修するそうです。

6.化粧雪を貼る

荒削りが終わった箇所には化粧雪を施します。化粧雪とは山奥から運び込んだ真っ白な雪のこと。それを雪像に纏わせて、彫刻などの細かな作業へと移行します。全体のバランスを見ながら修正作業を進め、丁寧に仕上げていきます。

7.雪像を凍らせて完成!

ここまでの全工程が完了したら雪像全体に水をかけて凍らせます。そのまま一晩置けば頑丈な雪像の完成です!

雪まつりの後、大雪像はどうなる?

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雪まつりが終わったら大雪像はどうなるのでしょうか?気になりますよね。

閉幕の翌朝には取り壊し作業を開始

雪像は倒壊の危険もあるため、雪まつり閉幕の翌朝には解体し始めます。長い時間をかけて完成させた雪像ですが、半日もかからず取り壊され、雪の山となってしまいます。変わり果てた雪のアートを見た方からは「勿体ない」「残念」との声も上がりますが、安全のためには仕方ないですね。

重機での取り壊し作業も密かな人気

佇む雪氷像の人気もさることながら、この取り壊し作業も雪まつりの醍醐味として脚光を浴びています。ブルドーザーやショベルカーなどの重機を使った豪快な取り壊し作業がメディアやネットを通して広まり、好評を博しているとのこと。解体の様子を一目見ようと訪れる方もいらっしゃるようです。

大掛かりな作業ですが昼過ぎにはあらかた終わってしまうため、見学したい方は午前中に会場へ向かいましょう。雪の一部はソリ遊びなどに再利用され、残りは3月上旬ごろに運び出されます。

さっぽろ雪まつり 10丁目 サザエさん雪像破壊

雪像は自衛隊と市民の努力の結晶

美しさと迫力を兼ね備えた雪像は綿密なスケジュールのもと、自衛隊と地元の方が長い時間をかけて制作しているんですね。そう考えるとより一層貴重なものに感じられ、観覧する際の感動も一入だと思います。

雪まつりの雪像は制作段階でも覆いはされていないので、雪まつり開催前でも見学できますよ。完成されたものを見るもよし、作っている途中やダイナミックな取り壊し作業を見るもよし、雪まつりの楽しみはたくさんありますね!

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